幸せなダイバーシティ、しなやかな働き方改革

ダイバーシティ推進や働き方改革の本質を一担当者として語りたい

やらされ感との戦い

3つの会社でダイバーシティ推進と働き方改革をしてきたMeikoです。担当者として感じていること、学んだことなどを書いています。

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ダイバーシティのように何かを会社に浸透させるためには、人事や推進担当だけが取り組むのではなく、部門長や管理職、そして社員一人ひとりにどこまで主体的になってもらえるかが鍵になります。例えばアクションプランを各部門に立てさせてその進捗を確認したり、担当者を選任しその人に企画を実行してもらったり、あるいは人事主催の研修やイベントにおいても、主役はもちろん参加者である社員の方々です。

ただ、多くの場合研修の参加者や選任された部門担当者、そしてアクションプランを作った部門長にはどうしてもやらされ感が残ります。自分がやりたいわけではないけれど、自分のミッションとは違うけれど、自分の部門やチームに効果があるかはわからないけれど、とにかく会社がやるって言っているんだからしょうがない・・・というような状態ですね。もちろん中には元々ダイバーシティ働き方改革に興味があり、とても積極的に取り組んでくれるありがたい方もいらっしゃいます。逆にそういう方々は人事が言わなくてもどんどん推進してくれるので、むしろ人事からの働きかけが邪魔になってしまうことさえあります。

いずれにしても、この「やらされ感」は推進する上での大きな足かせになることが多いです。そしてその責任はやらされ感を感じている人ではなく、感じさせている運営側にあると考えています。「会社が決めたから」とか「これが会社に必要なことだから」というような説得は効果がないどころか、みなさんの気持ちをもっと冷ましてしまいます。

ではどうするか、非常に難しいですね。私が今一番気を遣っているのがこの「やらされ感」をどう無くすかということなのですが、いくつかポイントをご紹介したいと思います。1つ目は新たな仕事が増えないようにする(見せる)ことです。推進体制を作った場合でもすでにそれに近い業務に携わっている人に対する情報提供やコラボレーションの場として位置づけます。メンバーになったからといって仕事が増えるわけではなく、あくまでも既存の仕事をやりやすくするための機会だという立て付けです。

2つ目は「アクションプランを作ってください」とは言わないで「今やっているアクションを教えてください」と言います。このご時世、何かしらコミュニケーションの改善や業務の見直し、働きやすい職場づくりに通じるようなことはどこの部門でもやっているので、それを教えてもらい、人事側でサポートの仕方を考えるようにします。

3つ目は特に研修などの場面ですが、「すでに理解して実行している方もいらっしゃるので」(ここで参加者はそれは自分のことだと思う)「それを是非私やみなさんに共有してください」というコミュニケーションにして、自分が何かを変えなければいけないかもという「押し付けられ感」を減らします。

ちなみに一番大変なのは「気持ちができるまで待つ」ということかもしれません。特に熱心な社長や役員がいると「みんなちゃんとやっているのかね」と急かされたりしますが、この「やらされ感」をできるだけ無くすためには、そういうチェックをたまにはスルーすることも必要だと思っています。

 

子供の勉強する気持ちを自分が待てるようになるのはいったいいつのことやら、と思うMeikoでした。

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