幸せなダイバーシティ、しなやかな働き方改革

ダイバーシティ推進や働き方改革の本質を一担当者として語りたい

男性の活躍推進

3つの会社でダイバーシティ推進と働き方改革をしてきたMeikoです。担当者として感じていること、学んだことなどを書いています。

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最近ダイバーシティ関連のセミナーに参加するたびに言われるのが「男性の家庭進出がもっと必要だ」ということです。こんなにイクメンやカジメンが流行っているのに、女性の家事負担がなかなか減らないということなんですね。

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女性社員との面談で「ウチの夫は家事できます」という割合は10年前と比べるとかなり多くなってきたと感じるものの、「ダンナさんも育児休業取れそうですか?」と聞くと「本人は取りたいみたいなのですが仕事が休めそうにないんです」と言う人もまだ半数以上いますね。そういう意味では当事者の男性の意識というよりも職場環境や上司の意識の方に問題が残っていると感じます。

むしろ男性が一生懸命家事も育児も仕事もやることで、逆にストレスが溜まってしまったり体調を崩したりと本人の意識や努力ではどうしようもない状況になっている場合もあるようです。残業が前提となっているような職場で男性社員が家事や育児を担おうとすると①会社での居心地(もしくは直接的な評価)を悪くするか、②睡眠時間を減らすか、のいずれかを選ばざるを得ないのが実情です。

こう考えるとダイバーシティや女性の活躍を推進する会社が、「男性社員の家庭進出は本人の意思に任せる」とするのは非常に無責任だと言えますね。女性が働き続けられる環境を整えてきた多くの会社は、そのような制度を利用する社員がそれでも重要な戦力としてキャリアを積み続けられるようにしているでしょうか。一方で制度を利用してきたことで若干メインストリームを外れたり、経験の幅が狭かったとしても女性には「活躍推進」という名のもとに登用される道が残っていることもあります。

もちろん男性でも長い育児休業を取ったり短時間勤務を使ったりしても順調にキャリアを積んでいる人もいるかもしれませんが、それは能力が抜きん出ているようないわゆる「特別な人」です。バリバリのキャリアで役員になった女性が周囲の女性から「ああはなれない」と思われてしまう状況と同じですね。

というわけで、男性社員が女性と同じような制度の使い方をしてもキャリアを諦めなくて済む環境を整えることは、男性の活躍推進のためには欠かせないことになります。そしてそれはイコール女性の活躍推進に繋がります。自分の会社の社員だけでなくそのパートナーの活躍推進をはかるためにも会社を超えたより高い視点で施策を考えることが必要だと考えています。

 

パートナーに仕事の犠牲を強いたはずなのに、なぜかバリバリ働いているわけでもない珍しいタイプ女性社員、それがMeikoです。

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