幸せなダイバーシティ、しなやかな働き方改革

ダイバーシティ推進や働き方改革の本質を一担当者として語りたい

やりたいと思っていた仕事に20年かけて辿り着いた話

3つの会社でダイバーシティ推進と働き方改革をしてきたMeikoです。担当者として感じていること、学んだことなどを書いています。

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最近ふと、「今やっている仕事はまさに学生時代にやりたいと思っていた仕事だ!」と気が付いたので、今日はこの20年を振り返ってみたいと思います。

1.現実感がなくなった学生時代

大学時代の私は企業組織論を専攻し、どういう組織や戦略、人事制度が本当に成果を出すのか、イノベーションを生み出す組織とはどいういうものかについて考えていました。ただ、会社で働いた経験がない私にとってはどこまで考えても想像でしかありませんでした。大学院の修士課程に進学したものの、自分が研究していることが本当になにかの役に立つのか自信が無くなり、博士課程への進学は諦めました。

2.就職活動は大失敗

進学は諦めたものの企業組織論への興味は失っていなかったので、なるべく近い仕事をしたいと思い、当時人事の職種別採用をしていた数少ない会社に応募しました。が、準備は適当なのにプライドだけ高い大学院生が受かるはずもなく、全て落ちました。また、当時バイト先を通じて参加させてもらった「外資系人事の会」では「大学で学んだことなんて何一つ役に立たない」と言われ、心底がっかりしたことを覚えています。

3.徒歩5分の会社にバイトで入る

 修士課程2年の秋、もう新卒で就職することは不可能だと思って「とらばーゆ」(懐かしい!)で正社員登用ありの経理のアルバイトに応募して受かりました。そこは外資系の専門商社で上司の配慮で4月から正社員になったものの、新卒は私一人だったので新卒研修もなければ同期もいない状態でした。人事の仕事は諦めてなかったので社内公募にもチャレンジしたのですが失敗し、経理のままで転職を考えます。

4.転職して偶然人事に配属される

諸事情で夫の実家に行くことになったタイミングで日系企業に転職しました。経理の経験しか無い私は入社直前まで経理部配属の予定だったのですが、偶然ポジションが空いて人事に配属となりました。そこで一般的な人事の仕事をしながら、勝手に一人で女性活躍推進や両立支援を始めたのがダイバーシティ推進に関わったきっかけです。念願の人事になって気がついたのは、私が学生時代に思い描いていた「組織を考える仕事」は(当時は)一般的な会社には存在しないということでした。

5.会社の風土を変える仕事

ダイバーシティ推進にやりがいを感じていた私は東京転勤を機に転職サイトに登録しました。会社をやめたいと考えていたわけではなかったのですが、私のダイバーシティへの想いを評価してくれた会社があり、そこで専任担当になると同時に、風土改革の仕事もアサインされました。当時は「風土改革」が部署名に付くのは珍しく、名刺交換のたびに色々聞かれたことを覚えています。

6.気がついたらやりたかった仕事をしていた

そして今、さらに会社を変えました。最近は組織の風土変革をどう進めるか社長と膝詰めで議論し、経営層向けのイノベーションワークショップを企画し、行動指針を社員に浸透させる研修をファシリテーションしています。まさにこれは私が学生時代思い描いていた仕事なんですよね。そしておそらく私が学生だった当時このような仕事は一般的な企業の中には存在していなかったのですが、最近は風土変革が重要なテーマになっている会社はかなり増えてきています。私のキャリアと社会の流れがちょうどクロスしたのだと言えるかもしれません。

7.まとめ だから何なんだ

色々な回り道をしてきて、それが必要だったかと聞かれたら正直言ってよくわかりません。ジョブズではないですが、点と点をつないできたらここにたどり着いただけです。大学時代きちんと英語を勉強して最初から外資系コンサルに入社できていたらもっと早くこの仕事をしていたかもしれません。ただ、実際にはここに書ききれなかったもっと多くのことがあり、振り返ったときに他の道や方法を想像することは非常に難しいです。

でも一つだけ言えることは、思い描いていることはどこかのタイミングで必ず実現できるということです。もしかしたらそれはイメージ通りの状況ではないかもしれないけれど、その中核にある「想い」は必ず形になると自分の経験から断言したいと思います。そのために必要なことはただ一つ、目の前に突如出現したチャンスをきちんと掴むことだと考えています。

 

「幸運の女神は前髪しか無い」と言いますが、前髪しか無い女神を想像するのはかなり難しいなあ・・・と思うMeikoでした。

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