幸せなダイバーシティ、しなやかな働き方改革

ダイバーシティ推進や働き方改革の本質を一担当者として語りたい

働き方改革のツボ〜社長の本気度

3つの会社でダイバーシティ推進と働き方改革をしてきたMeikoです。担当者として感じていること、学んだことなどを書いています。

 

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先日ダイバーシティ推進担当が集まるイベントがあり、他社の推進担当の方々と話す機会がありました。その中で、ある商社の人事部長とその部下の方に話しかけられました。彼らは社長の指示もあって社員の働き方をなんとかしたいと思っているそうなのですが、何から手をつけたら良いか分からないと言っていました。

このパターン多いですよね。法改正や多くの報道で働き方改革がフォーカスされるようになっても、人事も含めて社員は「まさかウチはやらないよね」と思っていて、でも社長は意外と興味があったりします。残業代はコストですし、無いに越したことはありません。ただ、その原因が例えば社長自身の指示の仕方にあるとは思わず、社員がダラダラ働いているからだと考えて、人事になんとかしろと言います。

そして言われた担当は「え?社長本気ですか?」と思うのですが、もちろんそんなこと言えないので一応いくつか施策をうちます。その施策が現場に伝わると、(たとえ社長の意向だと聞かされても)「現場を知らない人事がまたわけのわからないことを言ってるよ。社長だって口を開けば売り上げだ、目標達成だって言ってるんだから残業削減なんて本気なわけないよ」となります…。ちなみに他の部門に言う前にそもそも人事に長時間労働する人が結構いたりもします。先ほどの商社の方々も自分たちも残業が多いって言ってました。

さて、このイベントで発表された事例はまさに社長の本気度が隅々まで伝わる施策でした。例えば

  • 社長が自分の言葉でビジョンを語る。残業の削減や社員のワークライフバランス向上によって何をしたいのか
  • (コスト削減ではないことを示すために)特別ボーナスなどの金銭的なインセンティブを付ける
  • 自分で定時後などに職場を回り社員に直接「早く帰って」と言う
  • (粘土層になりがちな)役員層に働きかけて彼らのメッセージを出させる
  • 役員にもフロアを回らせる
  • お金をかけてコンサルを入れる
  • 現場社員の声を直接聞き、提案を実行する(例えば報告書を止めたり承認プロセスを省略したり)

などですね。一つだけだと効果が出づらいですが、これらをセットでやると本気度は必ず伝わります。

事例発表した会社の方は、とにかくなんでもやってみようというスタンスで始めたら賛同する人が少しずつ増えて、そのうち多数派になったと話されていたのが印象的でした。

これらの施策を全てリストアップして、やるなら全部やりましょう、やらないなら残業削減なんて言わないでください、と社長に言えたら気持ち良さそうですよね〜。

 

久しぶりに社員証を首にかけたまま電車に乗ってしまい、冷や汗をかいたMeikoでした。

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