幸せなダイバーシティ、しなやかな働き方改革

ダイバーシティ推進や働き方改革の本質を一担当者として語りたい

残業削減のキモ

定時でパソコンの電源が切れたり電気が消えるという方法は確かに有効ですが、とはいえそこまで思い切れる会社もなかなかないですよね。多様な働き方だと言ってるのに全員が同じ時間に仕事を終えるというのも矛盾しています。理想は管理しなくてもみんなが会社以外の時間をきちんと取れて、充実した生き方ができる働き方です。

これも結局本来の意義や目的を明確にすることが重要です。生産性の高い働き方、つまり成果を出すけど長時間労働にはならないようにするためには、優先順位の低い仕事を止める仕組みを作る必要があります。

組織が大きくなればなるほど、その仕事は何のためにやっているのかが見えにくくなりますが、そんなことを一々考えたり、上司に聞いたりしていると大体の組織で嫌われます。だから前例通り、言われた通りに黙ってやる人が重宝されるのですが、実はこれが長時間労働の原因なのです。仕事を止める理由を探して、見つけて、やりません、というプロセスは非常に面倒で、そしてやる気がないと思われるのが組織です。

つまり、環境や前提条件が変わっても、同じ仕事をやり続け、そして新しい仕事が増えていくのが組織の宿命なんですね。それに抗って仕事を止めること、そのための仕組みを作ることが残業削減のキモです。

ダイバーシティ働き方改革も、人間の本能や組織の常識に矛盾することなので、こんなに抵抗が大きく、そしてなかなか進まないのだと思います。