幸せなダイバーシティ、しなやかな働き方改革

ダイバーシティ推進や働き方改革の本質を一担当者として語りたい

ダイバーシティ取り組みの順序

日本でのダイバーシティ推進の取り組みは女性から始めるのが一般的です。女性が少ない会社であれば採用や就業継続から、多い会社では育成や登用からと内容は違ってもとりあえず手をつけやすい分野です。

ダイバーシティや女性活躍推進という言葉が浸透する前は、女性活用と言ったりもしてましたね。この頃は育児との両立支援策がほとんどで、育休期間の延長や時短制度の拡充が主でした。が、後になってこの充実した両立支援策が育成や登用を阻害してしまい、女性社員のモチベーション低下にも繋がるということが判明するわけですが…。

さて、社員の多様性はもちろん性別だけではなく、そして属性だけでもありません。女性活躍推進だけの取り組みは管理職の抵抗や女性社員自身の反発を招いてしまいます。ここで考えるべきことは、誰もがマイノリティになる瞬間がある、ということです。性別以外にも、年齢や性自認性的指向、国籍、障害の有無、新卒入社か中途入社、育児や介護、病気の治療、その他の家庭の事情など、職場で孤独を感じた経験はほとんどの社員にあるのではないでしょうか?

重要なのは、女性だけでなく全員が働き続けられて、活躍できる会社にすることがダイバーシティの目的だというメッセージを明確にして、できれば複数のエリアの取り組みを同時に進めることです。女性だけでなく、多くの社員が『活用される側』になることで、理解や浸透が進みやすくなります。