幸せなダイバーシティ、しなやかな働き方改革

ダイバーシティ推進や働き方改革の本質を一担当者として語りたい

短時間勤務のジレンマ

3つの会社でダイバーシティ推進と働き方改革をしてきたMeikoです。担当者として感じていること、学んだことなどを書いています。

 

女性活躍推進が言われ始めた10数年前、その取組の多くが両立支援施策でした。育児休業を3歳までに、また短時間勤務を小学校就学前、さらには小学校3年生までに延長し、それらの制度により多くの女性社員が退職せずに働き続けらるようになりました。一方で正社員は残業するのが当たり前であるほとんどの職場では、時短社員は戦力とみなされず責任の小さな仕事に変更されました。結果、マミートラックやぶら下がり社員(制度を都合良く使い、責任ある仕事から逃れようとする社員)が出てきたのです。

おそらく当時はさまざまな葛藤が、制度を作る人事にも、使う女性社員にも、そしてその上司にもあったと思います。短時間勤務制度を作り、それを延長しなければ女性社員は退職せざるを得ません。また残業できないどころか夕方早く帰ってしまう女性社員に、夕方にピークが来るような仕事は任せられない、何より本人がかわいそうだからなるべく責任のない仕事をやってもらおうと上司が思うのも当然です。そして自分だけ先に帰る後ろめたさを抱えながら、以前よりも責任のない仕事を毎日やるのには、ある程度の割り切りも必要です。

しかしながら今はフレックスタイムや在宅勤務が導入されつつあり、また子供がいるかどうかにかかわらず全員の残業を削減するという働き改革が進んでいる中で、このような制度を組み合わせ、また夫婦で時間を融通し合ったりすることで必ずしも短時間勤務にしなくても両立が可能になってきました。

実は私が今働いている会社では短時間勤務制度は3歳までです。なので時折延長できないかという相談があります。その都度非常に悩むわけですが、それでも短時間の制度を使わずに続けられる方法を個別に話し合い、今のところはなんとかなっています。ここまで時短制度の延長を避けているのは、なるべく時短の勤務を短くし、その人の仕事内容や役割、責任などが変わらないようにしたいからです。

とはいえ時短でないと働き続けるのが本当に難しい場合もありますし、働き方改革は全員の問題なので、家庭の事情に関係なく短時間正社員の制度も検討を進めています。理想は、フレックスや在宅勤務の組み合わせ、パートナーとの分担や他の家族の協力、そして会社が男性の育児休業取得や業務改善による効率化などを進めることにより、時間制約に関わらず一人ひとりの能力が活かせる仕事ができる環境です。これからも理想と現実の狭間で揺れ動きながら、それでも理想を追求していきたいと思っています。

 

子供が小さい頃は、一緒に夜9時頃就寝し早朝に家事をするのが習慣だったのですが、子供の手が離れた今も10時が近づくと猛烈に眠くなるMeikoでした。 

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